解体工事の最中に、現地見積もり時には見えなかった地中埋設物が見つかるというケースは少なくありません。その撤去のための追加工事などが必要になってくる場合、解体工事には追加費用が発生するケースがあるのです。
そこで、どんな場合に解体工事における追加工事が発生するのか、追加費用で困らないようにするためのポイントについて紹介します。
土中に埋まっているコンクリートやゴミは地中埋設物と呼ばれ、工事の際に地中埋設物が見つかる可能性があります。
これは以前の工事の際、地中障害物が撤去されずに新しい家を立ててしまったことなどが理由ともいわれています。
場所や築年数などにもよりますが、地中障害物が見つかった場合は撤去作業も必要になります。撤去作業では、撤去して空いた空間に土を入れます。そして、これらの地中埋設物の処分費用も発生しますので、例えば、瓦礫やレンガ、衣類といった小さな地中埋設物が少量の場合でも5〜10万円ほどかかるといわれています。大きなもの、例えば、古タイヤや井戸、浄化槽といったものなら数十万円になることもあるといわれています。アスベストなどが地中埋設物として見つかった場合、法律に基づき撤去作業と廃棄処分をすることが義務付けられています。
地中埋蔵物の撤去・処分費用
こちらは、名前の通り家屋の下に埋まっているもので、見積り段階では予測がつきません。見積書の項目には含まれておらず、除外項目として明記されています。
地中埋蔵物、障害物として挙げられるものとして、コンクリート塊、瓦、木材、浄化槽などがあげられ、追加費用が発生してきます。
アスベスト除去・処分費用
アスベスト(石綿)は、天然にできた鉱物繊維で「せきめん」「いしわた」とも呼ばれています。石綿は蛇紋石族と角閃石族に大別され、わが国で使用された代表的な石綿は、蛇紋石族の白石綿と角閃石族の茶石綿、青石綿です。丈夫で変化しにくい特性から、昭和30年ごろから吹き付けや、断熱材などの建材に使用されてきました。しかし、石綿は長期吸入後、肺がんや中皮腫を発症する、発がん性が問題となり、平成18年に原則、使用禁止となりました。
平成18年以前に建築されて建物はアスベストが使用されている恐れがあります。アスベストが検出された場合は追加費用が発生してくることになります。
解体工事を依頼する前に業者に出してもらう見積書には、地中埋設物がある可能性やその撤去に追加費用がかかる旨が明記されている場合が多いですが、追加費用は別途とのみ書かれ、詳しい説明が記載されていない場合もありますので、解体工事を依頼する前にその点を明確にしておくことがポイントです。
見積もりの際には、地中埋設物が見つかったら、どんな対応で費用がどの位かかるかを確認しておきましょう。解体工事の前に地中埋設物があった場合は連絡をお願いするように話しておくことも大事な点です。
実際に解体工事の最中に地中埋設物が見つかったというケースは少なくなく、追加工事が必要になり、追加費用が発生してしまいます。
解体工事の追加費用には見積書がポイントです。解体工事を依頼する前に、もし、解体工事の最中に地中埋設物があったなら、どんな対応のためにどの費用がどの位かかるのかを事前に確認しておきましょう。